【岡谷吸入指導連携】をはじめました
※(一社)吸入療法アカデミー監修
薬剤師ならびに医療機関関係者のみなさまへ
岡谷吸入指導連携について
喘息や COPD(慢性閉塞性肺疾患)に対して吸入療法は有用ですが、内服薬と異なり、正確な手技により確実に吸入できないと効果が期待できません。
しかし吸入薬の種類は多く、吸入手順もそれぞれの吸入器具(デバイス)で異なり、患者さんだけでなく指導に当たる医療従事者も戸惑うことがあります。
患者さんの中には、デバイスを正しく使用できない事により十分な効果が得られない方がいるだけでなく、効果が実感できないことにより吸入療法自体をやめてしまっている方がいます。
そのため、地域の医療機関と保険薬局が連携し、個々の患者情報を共有しながら、地域全体で統一された吸入指導を実践することにより、患者さんが正しく吸入療法を継続できることにつながると考えます。
この度、岡谷薬剤師会と岡谷市民病院において、連携ツールとして「吸入指導依頼書・同意書(医師→薬剤師)」、「吸入指導実施確認・報告書(薬剤師→医師)」を用いた「岡谷吸入指導連携」を開始することとなりました。(一社)吸入療法アカデミーの監修の元、吸入指導の標準化、収集した情報がより利用価値のあるものとなるような資料作りを行ってきました。
「吸入指導実施確認・報告書(薬剤師→医師)」は、①デバイスごとに各製薬会社作成の説明書を元にポイントを表記、説明書では省略されているが重要な点を下線で追記しました。患者さんに分かりやすいように(一社)吸入療法アカデミー方式で統一し、「息止め指折り5つ、うがいは必ず行う、pMDI(加圧式定量噴霧式吸入器:エアゾール製剤)は吸入前に必ずよく振る」としました。②指導の均一化・質の標準化を図るためチェックリスト形式とし、③指導状況の経時的変化を確認できる様に複数回形式としました。又、指導時の補助ツールとして「吸入指導実施確認・報告書(薬剤師→医師)」のチェック項目を盛り込みました「吸入服薬情報提供書(患者用)・(薬剤師用)」、デバイスごとの誤操作を「ピットホール®」として患者吸入指導テキスト(大林浩幸著)の使用許可を得て引用転載しました。
各種資料については【様式類①】、【様式類②】よりご確認ならびにダウンロードできますのでご利用ください。
今後、診療所等にも「岡谷吸入指導連携」にご参加いただけますよう、診療所用の「吸入指導依頼書・ 同意書(医師→薬剤師)」も作成しましたのでご利用ください。
患者が「吸入指導依頼書・同意書(医師→薬剤師)」を持参した際には、吸入薬の服薬指導および報告にご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。
ご不明な点、ご意見などありましたら下記の【問い合わせ先】までご連絡お願いします。
皆様方とより良い資料を作り上げていきたいと考えます。
問い合わせ先
岡谷市民病院薬剤科(吸入担当:小竹) Tel:0266-23-8000(代表)
様式①
- 岡谷吸入連携フロー
- 医師→薬剤師:A吸入指導依頼書・同意書
- 医師→薬剤師:A吸入指導 解説
- 医師→薬剤師:B吸入指導依頼書・同意書
- 医師→薬剤師:B吸入指導 解説
- 医師→薬剤師:C吸入指導実施確認・報告書(解説)※
※(各デバイスの報告書は【様式類②】より選択)