理学療法について
岡谷市民病院には令和5年4月1日現在28名の理学療法士が勤務しています。
理学療法は病気やけが、加齢などによって身体機能が低下した方々に対して運動療法や徒手的療法、物理療法を用いて、失われた身体機能を回復させる治療方法です。
人が日常生活を送る中で必要な「寝返り」「起き上がり」「起立」「着座」「歩行」などの基本的な動作に着目して、患者さんと共にリハビリを行います。
近年では運動機能低下が予想される高齢者の予防対策など、健康な人々へもその対象が広がりつつあります。また、運動を分析するという専門性を生かし、福祉用具や住環境の相談も行います。
運動器疾患
骨折・変形性関節症・頸部痛・関節痛・スポーツ障害などの方に、運動療法(ストレッチや筋力トレーニング)・物理療法(ホットパックや牽引など)を行います。また術後の患者さんに対しても早期退院を目標に、医師の指示・患者さんの状態に合わせて早期からリハビリを提供します。
脳血管疾患
脳卒中やくも膜下出血などの脳血管疾患、脊髄損傷、パーキンソン病などの神経疾患の方にリハビリを行います。神経発達学的治療法を用いながら、運動機能・基本的動作能力等の回復を図ります。また、退院後の在宅生活を支援するために家屋評価や試験外出も適宜行い、適応のある患者さんは当院のデイケアや訪問リハも紹介させていただきます。
呼吸器疾患
肺炎・慢性呼吸器疾患などを発症した方や外科手術後の方に対してポジショニング・体位ドレナージ・呼吸介助・呼吸筋トレーニング等を行い、排痰の促進や呼吸機能の改善を図ります。また、息苦しさにより活動量も低下するため、適切な強度の運動を行い、筋力・体力の維持に努めます。
心疾患
虚血性心疾患・心不全・心疾患手術後などの方に対し、レジスタンストレーニングや自転車エルゴメーター(エアロバイク)などで適切な負荷の運動を行い、心機能の改善を図ります。また、適応のある患者さんに対しては心肺機能負荷試験(CPX)を行い、個人に合ったレベルの有酸素運動を計測します。